新型コロナウイルスが世間の話題の中心です。医学部に在籍する学生なら、何か特別な措置、例えばインフルエンザなら早期に低価格でワクチン接種できるのですが、そんな特別な対応がされているのかどうか、さらには効果的な対策法を知っているのかどうか等、気になったので息子に聞いてみました。
休校措置はどうなっているの?
医学部は通常運転
3月5日現在、政府の要請により全国の多くの小中高校で休校措置がとられています。大学でその措置がないのは、もう2月半ばにはほとんどの大学で既に春休みに突入していたからでしょう。これが1ヶ月以上早かったなら、大学も同様に休校になっていたかもしれません。
しかし3月でも講義や試験を行っている大学があります。医学部は大抵そうではないでしょうか。ならば休校になってもおかしくないです。国公立大学ならなおさらそうです。
ところが、息子の大学は全くそういう措置はなく、講義から試験まで通常通りです。今週もいつも通りだそうです。全国の医学部がどうなのかはわかりませんが、息子が知る限りでは同様ではないかということです。ちなみに息子の大学のある地域はコロナ感染者無風地帯ではなく、それなりに発生している地域です。
病院実習も通常通り
大学校舎で勉強している学年ならまだわかります。でも聞いて驚いたことに、上級生の病院実習も変更なしに実施されているそうです。
現場に出ていてもまだまだ学生ですから、もしも実習中に感染するようなことが起これば、責任問題等それなりに面倒なことになるのでは、と思っていました。最近の大学は昔に比べれば弱腰で、厄介なことは殊更に避ける印象ですから、本当に意外です。
幸い、病院ではすぐにコロナの検査をしてもらえない、病院に行けば感染する危険性が高まる、重症化はしづらい、という話が広まっている上に、気をつける人が激増したおかげでインフル患者が劇的に少ないので、病院は空いていて実習は例年より楽なくらいらしいです。
早くからPCR検査の基準を下げていたら、不安な患者が殺到して、おそらく病院機能はパンクしていたでしょう。トイレットペーパー騒動でもわかるように、日本人はワッと一気に押し寄せますから、初期に検査を開放しなかったのは、個人的には良かったと思っています。
これからPCRの保険適用で感染者は確実に増えますが、一呼吸おいて冷静になる時間を持てたことで、医療崩壊まではいかないと思います。
3月半ばからは医学生も春休みです。この間にコロナもある程度押さえ込んで、再び実習の始まる4月には落ち着いていると良いですね
マスクはするべき?
病院実習生はともかく、まだ講義を受けるような学生にマスクが配布される、というようなことはありません。自前で用意する必要があります。
うちの場合は、花粉症対策もあって、昨年までのマスクがあったのに加えて、花粉の時期の始まる前の1月には準備してしまうので、何とか争奪戦には巻き込まれずに済みました。息子にも渡してあるので、当面は大丈夫でしょう。
大学側から何かマスクの使用について指導等はあったか聞きましたが、教授以下誰ひとり何も言及しないとのこと。それどころか、マスクをせずに講義をしにやってくるそうです。それもひとりだけではなく複数名。
病院で診察もしている先生方なので、そのときはマスクしているはずです。でも、講義等診察以外の場所では着けていないところから、さほどマスクに効果があるとは思っていないだろう、というのは息子の推測。今度直に聞いてきてほしいですね。もしかしたらマスク不足かもしれませんね。
先日WHOがマスクは予防にあまり効果的ではないという発表をしました。今回の武漢初の新型コロナ肺炎感染では対応があまりにも中国寄りだったため、何だか信用できないWHOですが、この発表には一理あるようです。
(共同通信記事より引用)
しかし現在日本においてマスクをすることは、ウイルス予防よりもむしろエチケットとして必要とされています。他人様の前でマスクなしで咳やくしゃみをすることは許される状況ではなく、白い目で見られるし距離を置かれるし、下手したら口論や喧嘩騒ぎにもなりかねません。
というわけで結局、マスクは可能な限りせざるを得ないわけですが、そこまで予防効果が高くないというのが本当のところのようです。少なくとも、これほどマスクが品薄になるほどまでに必要ではないのは間違いありません。
今現在マスクが必要なのは、花粉症の人と体調が優れない人です。後者は他人に感染させないために必要ですが、そういう人は当面外出を控えるべきなので、花粉症の人だけがマスクをしている、という状況が望ましいのですが、難しいでしょうね。
確実に効果のある予防法は手を洗うこと
息子によると、確実に効く予防法は手洗いだそうです。当たり前ですいません。
高校時代まではしばしば母親に促されて手洗いをしていたのに、今では自ら率先して手を洗います。これは新型コロナが流行る前からやっていたようなので、いろいろと医学を勉強してきた成果なのでしょう。自ら学んで納得したことは進んでやるという例です。
そういえば手洗いを奨める医師は昔から多いですが、やはりそれだけの高い効果があるという証拠です。
殺菌・除菌ウェットがマスク同様品薄になっていますが、手洗いをしっかりすることは十分に効果が高いとのこと。手洗いは面倒だからか、効果の割にはいまひとつ熱心に行われていない気がします。街中のトイレ等で手洗いの列ができるくらいになるべきなのでしょう。
ところで手洗いの後ですが、手を下向きに差し込んで引き上げるときに水を吹き飛ばすタイプのエアータオルは、菌やウイルスがくっつくから使わない方が良いのだとだいぶ前に言っていました。乾燥させるわけではないから死滅しないのだとか。温風で乾かすタイプかペーパータオル、自前のハンカチ・ティッシュを使うのが良い、ということです。
暖かくなると沈静化する?
まだはっきりとはしていませんが、気候が暖かくなるにつれて新型コロナは沈静化していくのではないかと息子は言っています。感染者が激増した韓国はもちろん、何となく暖かそうなイメージのイランやイタリアも結構寒いようです。日本でも北海道は多いですよね。カンボジアで下船したクルーズ船の客や迎え入れたカンボジア人から感染者が激増しそうなものですが、そうはなっていません。
シンガポールは多いんじゃないかと聞きますと、あそこは初期に多くなった、つまり感染者のほとんどが、封鎖される前の中国の都市からの渡航者ではないかという見解でした。中国系住民も多いですからね。
過去に流行したコロナウイルスのSARSやMERSも夏には沈静化していますので、おそらく今回のCOVID-19も同じようになるのではないかと期待できます。オリンピックもありますし、ぜひともそうなってほしいですね。
しかし、COVID-19、もう少しマシなネーミングはできなかったのでしょうか?
過度に恐れなくても良い
いろいろと話を聞き総合すると、医学部や大学病院では世間の反応とは違って、新型コロナにそこまで危機感を持っていないことがわかりました。重症化率、死亡率
から見ても、罹ってしまった人には申し訳ないですが、ごく普通のウイルスということなのでしょう。過度に恐れる必要はありません。
元々風邪の原因のひとつでもあります。そのうちただの風邪として収束すると話しているそうです。
まだワクチンも特効薬もないウイルスだから恐れる気持ちはわかります。わからないものは怖いですから。でも世界中に広まってしまった今、これからどんどん解明されていき、怖くない病気になってほしいですね。
今回世の中全体で自粛の流れになったので、感染者を抑えてピークを低くし、次第に沈静化していくことを願うばかりです。
最後にひとこと。何か特別な情報を期待して読んでくださった方々にはちょっと肩すかし気味だったかもしれません。ごめんなさい。
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