地頭を良くする方法はシンプルです。頭を使えば良いのです。頭を使うと疲れます。この疲れが適度な負荷となって、頭の基礎力つまり地頭を鍛えてくれます。筋トレと似たところがありますね。
どうやって頭を使うかですが、子供のうちに実践できる4つの勉強法を選びましたので参考にしてください。
1.文章を書く
文章を書くことはかなり頭を使います。言いたいことを他人に伝えるという行為は頭を働かせないとうまくいかないからです。
そもそも、頭に浮かぶ情景・実際に行った行動・考え方の説明などを文に起こすこと自体が頭を使います。それは小さい子供であっても大人であっても変わらない、年令に関わらず骨の折れる作業です。
個々の文を作るのも大変ですが、それらを連ねて文章にするのもまた頭をひねります。全体をとらえて、どういう風に構成していくかで伝わり方が変わってくるからです。文をひとつの文章にまとめることで論理的な思考が身につき、広く物事を見る力も養われます。
また、辞書を調べることも必然的に増加しますから、語彙や知識が増えることも期待できます。良いことづくめです。
あらゆる面で考えることができて、しかも小さい頃から取り組める。そして書いたものは記念として残せます。文章を書くことは早いうちに学習のベースに組み込んでおくべきものです。
2.算数
論理的に突き詰めていき答えにたどり着く。算数の問題を解くことは、そのような論理的思考を鍛えるために最適です。
しかも難しくなってくれば論理を積み重ねていかないといけません。深く考える訓練ができるのも算数の優れたところです。論理を積み重ねる際には、前の論理を覚えておくことが必須で、頭の中の作業スペース(ワーキングメモリ)を使うことになります。
また時には、複数の条件を並行して考えることもあります。広く考える訓練にもなるのです。広く全体をとらえることは、ワーキングメモリを広くすることにつながります。
深く広く考えられる算数への取り組みは絶対に欠かせません。
3.暗算
計算は算数の一分野ですが、暗算ということであえて分けました。
暗算で重要なことは、頭の中で数字を動かすことです。それによってワーキングメモリを拡張することが一番の目的となります。
暗算をするとき、繰り上がりや繰り下がりなどで一時的に数字を頭の中にとどめておかないといけません。これが地味に頭に効いてきます。短期記憶の練習として非常に有効です。
頭を使うだけでなく、暗算にはもうひとつ大きな役割があります。計算スピードと精度を高めることで思考に時間を回し、ミスを減らすことです。
転記ミスの多い筆算はできるだけ減らし、複数の方法で計算・検算がしやすい暗算の方が確実にミスは少なくなります。可能な限り暗算を選ぶべきです。
ただし、複雑な計算では筆算もできないと困ります。筆算の練習(特に2ケタ以上で割るわり算)は怠るべきではありません。ただその場合でも、暗算力は必ず役に立ちます。
4.記憶
詰め込み教育批判が起こって以来、覚えることは何となく軽視されがちです。しかし実際には、地頭の良い人はだいたい記憶力にも秀でているものです。そういう人は暗記事項を文脈の中で覚えることが得意です。
ところが残念ながらそういう覚え方は、まだ論理的な考え方のできない子供のうちはちょっと困難です。けれども子供は純粋に記憶することでは大人にも負けません。だから子供に覚えさせないのはややもったいないのです。
そこで思いついたのが、記憶を映像とセットで覚える方法です。論理的に結びつけるのは難しいけれども、位置とセットで覚えるならやりやすいだろうという発想です。(日本地図、表、マインドマップ等を記憶事項の置き場所として使用します。)
→ 参考記事
映像で覚えた記憶は忘れにくいのでよく残ります。それに加えて、映像を頭で再現することは、ワーキングメモリを拡張する役割も果たしてくれるので、広く考えるのが楽になります。記憶するだけでも知識が増えてありがたいのに、考える力を増大させる手助けもしてくれるのですから良いことづくめです。覚えまくって、たくさん記憶の置き場所を作りたいですね。
最後に
他には書かずに覚える漢字学習法などもありますが、主な勉強法はやはり上記の4つです。ただ、なかなかちょうど良い教材がありません。そこで私が独自に作成した教材を当ブログで随時リリースしていくつもりですので、ご期待いただければ幸いです。
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