簡単な四則計算をマスターしたら、いよいよ本格的に暗算の練習に取り掛かっていきます。まだまだ簡単ですが、暗算の特長である少しの間頭の中に数字を取っておく練習ができます。頭の作業スペースを広げるために適した訓練になりますので、積極的に取り組んでいただきたいものです。
考え方
2ケタ+2ケタのたし算は、十の位と一の位を別々に足し算して、それらを合計する方式が基本形です。
(例)57+78
十の位を足して、50+70=120
一の位を足して、7+8=15
それぞれ合計すると、120+15=135
ただ、120を覚えておき、15を覚えておき、最後にそれらを足すというのではちょっと手順が多いので、もう少しうまくやりたいところです。
暗算の手順
基本形を踏まえて、もっと楽に暗算できるように数字の収まる位置を定め、そこに当てはめていく方法を紹介します。このやり方だと頭の中でイメージを作りやすくなり、計算の確実性が増します。
(イメージ)
□□□
2ケタどうしのたし算は3ケタを超えることはないので、数字の収まるべき場所は3カ所です。解説の便宜上、左から順に「左中右」と名前をつけておきます。
百十一
まず十の位の数字を足した答えを、左詰めで‘百’と‘十’の場所に置きます。
一ケタどうしのたし算の答えが20を超えることはありえないので‘百’には1か何も入らないかの二択です。
百十一
1か無
‘百’と‘十’の数字を頭に残しながら一の位の数を足します。ここで重要なのは、このたし算が繰り上がるかそうでないかです。
繰り上がる場合
‘十’の数字に1を足し、残った下一ケタの数字を‘一’に置けば完成です。
百十一
ここに1を足す
繰り上がらない場合
‘十’の数字はそのままで、一の位のたし算の答えを‘一’に置けば完成です。
具体例
例1)76+98
十の位のたし算 7+9=16
百十
16
一の位のたし算
6+8は繰り上がるので、‘十’の6に1を足す。
百十
16
↓
6+1
↓
百十
17
最後に‘一’に6+8の下一ケタ4を置く。
百十一
174
例2)35+84
十の位のたし算 3+8=11
百十
11
一の位のたし算 5+4は繰り上がらないので十の位の1はそのままで、一の位に9を置く。
百十一
119
練習問題【ダウンロード】
上記の位置イメージを使った暗算の練習ができる練習問題を作りました。ダウンロードし、Kindle等のMobiファイルが読める端末に取り込んで使用してください。
練習問題は全部で5題収録されています。それぞれ20問あります。
当記事で紹介した位置イメージを使う方法で暗算します。
鉛筆もメモも使わず、頭の中だけで処理します。
各問題の時間の目安は1分30秒です。早い人なら1分を切るくらいでしょうけれども、そこまで速さを目指さなくても良いので1分30秒かけて確実に正解できるようにします。ただし2分以上かかるようではちょっと遅過ぎます。
検算
これくらいの簡単な計算でも自動的に筆算を始める人がいます。習慣とは怖いものです。チャチャっと暗算で答えを出したいですね。そして稼いだ時間でしっかりと検算をします。検算は別の方法で計算するのがベターです。その別の方法は近日ブログにあげたいと思います。
この暗算を皮切りにより難しい計算へ進んでいくとともに、より良い頭の働きを手に入れる手始めとなりますように。
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