100、1000、10000などのきれいな数からのひき算の暗算を練習します。
このひき算は買い物をしたときのおつりを計算するときとても役に立ちます。
9、9、10のリズム
具体例を見ていきます。
(例1)1000ー456
引かれる数が1000ではなく999ならば簡単です。繰り下がりも絶対にありませんしね。
999−456で、各位とも9から引きます。
百の位 9−4=5
十の位 9−5=4
一の位 9−6=3
順に並べて 543
実際の引かれる数は999ではなく1000ですから、本当の答えは543より1大きい544ということになります。
つまり、百の位と十の位は9から引いた数で、一の位は10から引いた数を順に並べれば一発で答えが出せていました。
最初からこうすれば良かったのです。
↓
百の位 9−4=5
十の位 9−5=4
一の位 10−6=4
順に並べて 544
9、9、10とリズムが良くて覚えやすく忘れることはないでしょう。
(例2)100000−60933
ケタ数が多くなっても、9、9、10が9、9、9、9、10になるだけです。最後の一の位だけは足して10ということさえ気をつけていれば大丈夫です。
一万の位 9−6=3
千の位 9−0=9
百の位 9−9=0
十の位 9−3=6
一の位 10−3=7
答えは39067です。
2けた離れている場合
(例3)10000−459
引かれる数(10000)と引く数(459)は2ケタ離れています。1000円札がなくて10000円を出す場合ですね。不本意ですがたまに起こることです。これは459を0459と考えれば1ケタ差と同じようにできます。
千の位 9−0=9
百の位 9−4=5
十の位 9−5=4
一の位 10−9=1
答えは9541
引かれる数が10の累乗数でない場合
(例4)5000−1379
引かれる数の千の位が5なので、9、9、10のリズムをそのまま使えません。とはいえ、千の位さえなんとかすればそれ以下はいつも通りです。
1000や10000の場合は1小さい999、9999をから引けば楽にできるということが根本の考え方でした。だから5000になっても1小さい4999を意識すれば良いわけです。千の位は4-3=1で、それ以下は通常の9、9、10です。引かれる数から1少ない数を自然に考えられるようにしたいですね。
ダウンロード教材
MOBIファイルを読み込める端末でご使用いただけます。
kindleでのご使用を推奨します。
問題は3問入っています。
問題1と問題2はきれいな数から引く問題。やり方を覚えれば単純なひき算の練習ですから、難しいところはありません。1分20秒を切る事ができれば習得したと見なして良いでしょう。
問題3は引かれる数が10の累乗数でない場合です。目安の時間は少し長めで1分40秒くらいでしょう。
時間短縮のちょっとしたコツ
10000−5238 を計算する場合、
9・9・10で、4、7、6、2(ヨンナナロクニ)と答えを出します。
このヨンナナロクニを、ヨンセンナナヒャクロクジュウニと変換すると時間がかかります。だから、ヨンナナロクニをそのまま頭に残して画面をタップし、答え合わせをしてください。そうすると少しでも時間が短縮できます。
計算上では、25493などはニマンゴセンヨンヒャクキュウジュウサンと読むよりは、ニーゴーヨンキュウサンとした方が短くてミスが減ると考えます。
万(マン)千(セン)百(ヒャク)十(ジュウ)は頭の中では省略したいところ。それより小さい小数点以下は、単位なく数字を並べることを考えれば、すんなり受け入れられると思います。
今回は実生活でも使えるおつりの計算でした。電子マネーの普及によってこの計算の価値は下がっていきますが、完全に廃れることはないと思います。使い勝手の良い暗算をマスターしておいて損はありません。
この暗算の考え方は結構よく出現し、引かれる数に0が2〜3並んでいるだけですぐに使えます。例えば1.5-0.2457などの小数の引き算。1.5を1.5000と見れば、この暗算の守備範囲となります。このような計算は小数の練習が十分にできたのちに改めて扱いたいと考えています。
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