私が小学生の頃、よく簡単な計算を間違えてました。学校の先生がプリントやノートに赤ペンでケアレスミス!とよく書かれていました。親からも、落ち着きがない、集中してないからだ、とか叱られたものです。でもそんなにきつく叱られる話ではありませんでした。
私は、注意力に欠ける性格が失敗の原因と判断していました。だから慎重にやれれば解決すると。早い話が、計算ミスなんて大したことないと思っていたのです。
私の話は40年以上前の話ですが、今はどうでしょうか。正直なところ、大したことないという意識は今でも残っています。でも実は計算ミスは重大な過失です。もっと深刻にとらえられるべきなのです。その理由と対処方法を考えていくことにします。
計算ミスは致命的?
計算ミスを指摘されるとき、考え方は合っているのにもったいない、と慰められたことはないでしょうか。このもったいないからはあとわずかというニュアンスが受け取れます。しかしその実体は、そんな軽いものではなく致命傷になるかもしれないのです。
どんな試験だろうと計算ミスしては満点は取れません。途中経過は問われず答えだけを求められる計算問題や短答問題では0点になってしまいます。
考え方において途中点をくれるとしても、全て合っていながら最終盤で計算を間違えてしまった場合に、全配点の8割もくれることはまれです。計算ミスは即半分以下になってしまうと考えておくべきです。もちろんテスト・試験によって差はありますが、期待して良いものではありません。
ほとんど正解に近づいていながら、全く手を着けていない人と同じ得点になってしまったらどうでしょう。差を付けられるはずのところで差が付かなければ、実質マイナス点をくらったに等しい。もったいないで済まない痛手です。
ミスは必ず起こる
そもそもケアレスミスと判断するのが危険でした。ケアレス、つまり不注意から起こると思っているので、慎重にやれば何とかなるだろうと思う。これが落とし穴です。
ケアレスミスと近い意味ですが、ヒューマンエラー(=意図しない結果を生じる人間の行為)として認識すべきです。ヒューマンエラーを完全に防ぐことはできません。慎重にやっても一定の確率で起こるものという認識を持つ必要があります。
必ず検算をする
ミスの確率を減らす
対策として考えられるのは、まずは計算力を上げることです。一定確率でミスが出るとして、その確率を下げましょう。10%を5%に、さらに3%・・・と下がれば下がるほど計算力が伸びた証拠です。
暗算で複数の方法により計算する
その上で複数回計算をすることです。
同じやり方で2回繰り返すのもそのひとつですが、それだとエアポケットにはまったように全く同じミスをしてしまうかもしれません。できるならば別の方法で計算します。
その場合、可能な限り暗算が望ましい。複数の計算方法を試すには暗算が適しているからです。筆算する場合でも各所の計算は暗算でやります。
違う方法を試して同じ答えが出れば、ほぼ正しくできているはずです。ミス確率が10%だとしても、それが続く確率は1%になり、5%なら0.25%まで下がります。そうそう起こる確率ではありません。
そこからさらにダメ押し。答えを書いたらその答えから逆算して検算しましょう。そこまでできれば計算ミスは計測する必要のない確率になります。この検算は、複数の方法で計算できなかった場合でも必ず行います。計算と検算どんなときも欠かさない必須のセットです。
例 457−278 の場合
ⅰ)(400−200)−(78−57)=200−21=179
ⅱ)(300−278)+157=179
検算 179+278=457
2種類の計算と検算、全て答えが一致したので、限りなく100%近い確率でミスはありません。
まとめ
- 計算ミスは必ず起こるという意識を持つ
- 暗算の練習をたくさんして計算力を伸ばす
- 複数の計算方法を試みる
- 検算を欠かさない。
これらを心掛ければミスは格段に減ります。
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