山陰道8国です。京都府北部、兵庫県北部〜山陰両県(鳥取島根)です。今の県をまたいていたり区分も細かかったりと、少しめんどくさいかもしれません。旧国名最初の山です。でもほんの8カ国。さらっと憶えてしまいましょう。
ダウンロード教材もあわせてご利用いただければ幸いです。
①丹波
現在の京都府中部と兵庫県北東部です。京都側の丹波の方が兵庫側の4倍弱広い上に人口も多いですが、兵庫側に丹波市があったり、丹波篠山の知名度は丹波の中でも高いと感じます。
京都側にも京丹波町、南丹市と丹波由来の自治体があることからもわかるように、丹波の名はブランドとしての価値が高いようです。お隣の山城(京都南部)のブランド力の弱さとは対照的です。
ブランド力を示すものとして、丹波栗、丹波黒豆があり、丹波産のマツタケは最高級品です。
伝統工芸品に丹波立杭焼があります。
②丹後
現在の京都府北部です。
丹後山地、丹後半島に名前が残っています。
丹後といえば天橋立。日本三景の1つです。
伝統工芸品に丹後ちりめんがあります。
③但馬
現在の兵庫県北部です。
但馬といえば但馬牛(たじまうし)でしょう。但馬牛からとれる牛肉の最高級品が神戸ビーフです。
コウノトリ但馬空港という愛称の空港があります。コウノトリの野生種が最後に見つかったのが豊岡市。現在豊岡市を中心としてコウノトリの野生復帰の取り組みが行われている最中です。
④因幡
現在の鳥取県西部です。鳥取市はここに含まれます。
因幡といえば、神話の因幡の白兎です。
伝統工芸品に因州和紙があります。
⑤伯耆
現在の鳥取県中部・西部です。
中部と西部を分けるのは中国地方一の高さを誇る大山です。中国山地から北に外れた独立峰で、西側から見た姿は伯耆富士の名にふさわしい名峰です。
伯州綿の栽培が奨励されています。江戸時代は綿の栽培が盛んでしたが、明治以降は外国産綿に押されて衰退していました。平成20年から復活を目指し、農薬・化学肥料を用いないオーガニックコットンに力を入れています。
⑥出雲
現在の島根県東部です。
出雲といえば出雲大社。縁結びの神様です。大社最寄りの出雲空港の愛称は出雲縁結び空港です。
10月の旧称は神無月ですが、出雲だけは全国の神様が集結するので神在月です。
出雲市、奥出雲町、雲南市があります。
名物に出雲そば、伝統工芸品に雲州そろばんがあります。
⑦石見
現在の島根県西部です。
世界遺産に選ばれた石見銀山があります。大航海時代には世界の銀の3分の1を産出したとも言われ、世界史的にも非常に有名な場所です。
伝統工芸品に石州和紙があります。
石見神楽は地元の生活に根ざした伝統芸能です。最近やっと観光資源になることに気づき始めた模様。
⑧隠岐
現在の島根県隠岐諸島です。
隠岐諸島は島前・島後(どうぜん・どうご)に分かれています。
隠岐諸島はかつては流刑地、遠流の島でした。小野篁、後鳥羽上皇、後醍醐天皇が流された島として知られています。
以上、北陸道でした。今でも北陸道を由来とする北陸4県という言い方は残っていますが、新潟は関東甲信越に分類されたいようで、北陸のイメージは少なくなっています。
でも、大化の改新以前は、越前〜越後までを越国・高志国(こしのくに)と呼ばれていたようで、元々つながりの深い地域です。北陸新幹線も新潟県(上越地方)を通っていることですし、北陸道の絆が完全に切れることはないと願いたいものです。
ダウンロード教材
上記の情報が入った教材を作りました。ダウンロードしてください。Kindleなどのmobi書類対応の端末に入れてお使いいただけます。
子供でも使いやすいようにできるだけふりがなを振っています。
↑このページを見て①〜⑧の旧国名がわかるようになることが目標です。最終的にはこの地図が頭に入って、いつでもどこでも①〜⑧をそらんじることを目指します。
次回は山陽道です。
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