中学受験のための通塾低年齢化の記事がありました。
2020.11.28 朝日新聞デジタルより
現在はコロナ禍で教室定員を絞っていて入塾のハードルが高くなっているところもあるようですが、次の夏以降はおそらく沈静化するので、通塾開始低年齢化が本格化するかもしれません。
少子化により通塾の低年齢化が進む
大きな原因は少子化です。これから先、子供の数が増えないことはわかっているわけですから、大手塾としては早くから通ってもらって囲い込みたいと考えます。
そのための手段のひとつが、この記事にも出ていた全国統一小学生テストです。大学生の息子が小学生の時に始まったこのテスト。その時は4、5、6年が対象だったかと思いますが、記事によると年長から参加できるとかで、すそ野が広がっているのがわかります。大々的にCMを打ち、中学受験が盛んでもない地方も含めての開催です。受験業界のパイを大きくしようという意図を感じる壮大な企業努力です。パイの拡大には低年齢化も欠かせません。
小1から通塾させるもさせないも自由
今後広がることが確実と思われる通塾開始の低年齢化ですが、それには特に反対ではありません。何であれ、勉強するのは良いことだからです。
1年生から塾に通うとしたら、その内容はおそらく頭の体操的なものが多くなるでしょう。花まる学習会で扱っているなぞぺーのようなものだったり、宮本算数教室のパズルのようなものをやらせると思われます。
こういう教材は楽しくて思考力も育ちます。低学年にはちょうど良い内容です。私もかつて息子にやらせました。習い事のひとつとして適当で、通塾しやすい環境があったり経済的に問題がなければ行かせるのも選択肢です。
どうせ現在でも中学受験をにらんでいる家庭では、幼稚園時代から公文などに通わせています。だから進学塾の開始時期が早まったとしてもそんなに驚くことでもありません。公文や花まると競合するのか、ダブルトリプルで通うのかは、各家庭の教育方針と家計との相談で決めれば良いことです。
早くから行かせないとダメということはない
ただし、塾に行かせないイコール絶望、では決してないということは力説しておかねばなりません。
極端ですが我が家が好例です。塾なしでも何とかなるのですから、通塾時期が早かろうが遅かろうが大した問題ではありません。そもそも、小学校低学年でできることなどたかが知れています。おそらく週2〜3回でお弁当もないでしょうから拘束時間も少ないはず。家で毎日1時間くらい効果的に勉強できれば、塾を上回る成果が軽く上げられるでしょう。
家庭でやれることはいくらでもあります。算数の先取り、漢字、読書、文章作成、学習マンガ、都道府県記憶などなど。親が付きっきりにならなくてもやり方を教えておけば良いものも多く、何とでもやりようはあります。
塾通いをさせると決めていても、これまで通りの小3の2月で問題はありません。ただし、最初のうちだけはもしかしたら早い時期から通っている子の方が有利に進めるかもしれません。そこはわかっておく必要があります。しっかりと塾についていけば、遠からず追いつくので焦らないようにしましょう。
最後に
一番危惧するのは、小学生の早いうちからの通塾が一般的になると、通わせていないご家庭で、「うちは塾に行かせられないからもうダメだ」と考えてしまい、今以上にあきらめによる学力格差が広がってしまうことです。もっと学校で学力がつくようにしてくれれば良いのですが、現状は家庭での教育力か塾か、どちらかがないと難しいですね。
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