親ガチャという言葉が流行りました。子育てした、または子育て中の親にとってはあまりいい気分のする言葉ではありません。
しかし、現実問題として親ガチャはあります。ただし程度には大きな差があり,家庭内暴力、ネグレクト、極貧等、一般人では想像もできないような、文字通りガチャ大ハズレという場合はあるでしょう。そういう話は語れないので、普通の家のライトな親ガチャの話とその対処法について、このブログの特性上、大学受験を例にとってお話したいと思います。
昔は当たり前だった
親ガチャの考え方自体は昔からありました。私の伯父は学力には問題なかったものの、裕福でなかったために大学進学をあきらめました。大学に行ければ“当たり”という時代で、そういう話はごく一般によくあったと思います。
でも時代は変わりました。大学進学のみならず、様々なことで昔より恵まれている現代では“当たり”が当たり前です。“ハズレ”を引いてしまうことに世間が我慢できなくなったところに親ガチャという名前がうまくハマったためにクローズアップされた感があります。
現在の親ガチャ
昔は大学進学できることが“当たり”でしたが、今は大学進学に有利な環境を与えられるのが“当たり”の親の条件です。塾へ通わせて私立中高へ行かせたり、それ以前にお受験などで有名私立小学校に行かせることができるのが、わかりやすいガチャ成功です。
これに、東京が当たりで地方がハズレという居住地ガチャも加わったりもします。こうなると運の要素も強くなり,よりガチャっぽくなります。
考えても仕方ないことは考えない
正直申し上げて不公平はあると思います。東大生の親の半数は年収は一千万以上とか言われますし、息子の通う医学部の同級生たちも大半が私立出身者です。塾→私立というのは間違いなく有利です。
ただ、公立高校出身者もいます。それも一人や二人じゃなく十人の単位で。私立じゃないとダメということはなく、あまり過大評価する必要はありません。
それに私立にだって、当然ですがうまくいかないことが多々あります。自動運転で仕上がってくれるわけではないのです。隣の芝生は青く見えるもの。みんなそれぞれ悩みを抱えています。
ここでは大学受験を例に挙げましたが、あらゆる面においてより良い環境を子供に用意してあげたいのは自然な感情です。それでも限界があるのが普通で、どこかで折り合いをつけないといけません。そもそも考えても仕方ないことは考えないことです。
子供が言ってきた場合の対処法
子育てを一生懸命やってるつもりなのに、親ガチャという言葉が流行っているため、軽口だったとしても子供から、親ガチャ失敗したなどという愚痴をきかされたらどうしましょう。ちょっと冷静ではいられないかもしれません。
しかしここであまりに反応してしまうと、愚痴に信憑性が出てきます。親子ゲンカは厳禁です。ほとんどの場合、子供側も八つ当たりなので、真面目に相手をしないことです。もっと大変なご家庭もあるとか、あなたは恵まれてる、などと言うのも逆効果。その場は「ごめんね」とやり過ごすと良いでしょう。腹立ちは当然ですが堪えどころです。
きちんと日頃から話をし、親子の関係をきっちり築いていれば、八つ当たりした子供はそのうち落ち着いて反省します。それ以降にゆっくりと話せばわかってくれるものです。
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