今回は幼児期の子供をしつけるとき、考えさせるような質問をしていこうというお話です。
子育て時の後悔
私達夫婦が息子のしつけをするときに気をつけていたことは、私メッセージを発信することでした。当時の流行っていた『親業』に影響を受けたのだと記憶してます。
「これはいけないことなんだよ」と注意するよりも「私が嫌だからやめてね。」と、親を主体として伝える。これが私達の考えていた‘私メッセージ’です。小さい子に世間のルールを理解するのは難しいので、まずは一番身近な親の意思をしっかり伝えようという意識を持っていました。
これ自体はうまくいったと思います。私メッセージはとても優れた方法と今も思っており、今子育てしていても採用するでしょう。
でも親からの一方通行で、子供に頭を使わせなかったことを少々悔やんでいます。もっと考えさせるような質問を、私メッセージと併せてしてくれば良かった、ということです。
どうしてかというと、息子を見ていてやや受け身人間的要素が残っている気がするからです。考えろと言えば自分で考え判断できます。考える訓練は他のことでしてきたから可能です。しかし裏返せば、考えろと言わなければやらないということでもあります。少々頼りないですね。
それにやはり考えるという行為は大変頭に良いものです。考える機会はどれくらいあってもあり過ぎなことはありません。賢くなれるチャンスを逃してきた。その思いがぬぐえません。
考えさせる方法
子供が注意すべき行動をしたら、まずは何をしたのかをきっちりと理解させる所から入り、それから「それは(親である私達を主語に)嫌だからやめて」と言ってきました。
今であればどうするかというと、何をしたのか理解させる所までは同じですが、その行動を子供自身に評価させます。日頃からよく言われていることや、明らかに良くないことをしている自覚が子供にあればすぐに反省できるでしょう。
でもまだ善悪の区別がつかないこともあります。その場合、あなたと同じ行動をしている子がいたらどうするかを想像させます。客観視をさせるのです。「走り回っている子がいたら嫌でしょう。その子があなただったらどう?」みたいな感じです。
同時に‘私メッセージ’も伝えることで、やめてほしいことなんだなという意識は持ってもらいます。
根気よくやっていけばやがて腹に落ちて、自分の意見として善悪を把握してくれるでしょう。もちろん最初からはできないでしょう。悪態をつくかもしれません。長期戦で望む必要があります。子育ては大体長期戦です。でもいずれ必ずできるようになります。
注意点
いつもいつも誘導にならないようにしなければいけません。こういう答えを言っておけば親は満足するだろうと思われてしまうと、親の顔色だけを伺うようになるかもしれません。子供は基本、親が大好きなのである程度は仕方ないとしても、全面的に親の言いなりだけの性格になっては困ります。それは避けたいものです。
対処はおだやかに話すことです。甘っちょろい話ですが、激しい言葉は子供を萎縮させ、多くの場合マイナスに働きます。自覚を促したいなら時間をかけて納得してもらうのが近道です。(ただし、命に関わることは例外。人様の迷惑になることも条件付きで厳しくする必要があります。)
しつけの場合はやむを得ませんが、答えがあることばかり質問するのではあまり好ましくないです。答えがひとつではないことや答えのないことを考えさせるようにしたいところ。一つの答えや必ずある答えをいつも追い求める癖はつけたくありません。
だからしつけの時だけではなく常日頃から、いろんなことを質問して子供に考えさせることです。この点をもっとしっかり意識してやれていれば、子供ならではの意見をもっと聞けただろうし、もっと話も弾んだに違いありません。
これから子育てという方は、是非とも子供に考えさせる質問をしてもらいたいと思います。
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